鹿 の 王 感想 ネタバレ

公開日: 12.07.2020

前の投稿 魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉1 次の投稿 年9月のおすすめライトノベル. これぞファンタジー。 独特の世界観を掴むのに苦労するかと思いきや、人々の営みは突拍子もない感じもないので比較的すんなりと受け入れられた。 名称や地形、細々した独特のものは、物語が興味深く進む内に自然と馴染めた。 同時平行で進む二つの物語が違和感無く展開していくことも、世界観に早く馴染めた理由の一つ。 評価の高い順 新しい順 並び替え.

今すぐ購入 カートに入れる 評価する 無料サンプル ブラウザ試し読み アプリ試し読み 試し読みの方法はこちら. Posted by ブクログ 年03月29日. Posted by ブクログ 年08月25日. 第5位 「オタワル人は、この世に勝ち負けはないと思っているよ。 食われるのであれば、巧く食われればよい。 食われた物が、食った者の身体となるのだから」 (『鹿の王』より引用) これは、オタワル人のミラルが放った言葉です。食物連鎖のなかに人も組み込まれているのだということに気づかされ、ハッと胸をつかれる言葉でしょう。 第4位 「私は、その途方もなく大いなるものの前で、立ち尽くす気はありません。 そのすべてを『神々の領域』と名付けて納得し、 触れずに目をつぶる気もちになれないのです」 (『鹿の王』より引用) ホッサルの、医学というものに対する心構えがわかる言葉。わからないものをわかってやろうという気概が感じられます。それはもしかしたら、医療従事者に共通する想いなのかもしれません。 第3位 「おのれの身体に残る命の火が消えていくまで、生きねばならない」 (『鹿の王』より引用) ヴァンはどんなに辛くても、自死ということを考えません。それは彼の中なかに、この言葉のようなポリシーがあるからです。ヴァンという人物が魅力的なのは、やはりこういった強さがあるからなのでしょう。 第2位 「病に命を奪われることを諦めて良いのは、 諦めて受け入れるほかに為すすべのない者だけだ。 他者の命が奪われることを見過ごして良いのは、 たすけるすべをもたぬ者だけだ」 (『鹿の王』より引用) こちらもホッサルの言葉です。抗体の摂取を拒んだ者にかけたこの言葉のなかにも、自身の医学とうものへの想いがにじみ出ていますね。 第1位 「生き物はみな、病の種を身に潜ませて生きている。 身に抱いているそいつに負けなければ生きていられるが、負ければ死ぬ。 ほかのすべてと同じこと」 (『鹿の王』より引用) 冒頭の不思議なシーンで、光る葉っぱが死にゆくことを悲しむ少年に、その祖父がかける言葉です。「ほかのすべてと同じこと」という言葉が、ずっしりとした重みをもって響きます。.

Posted by ブクログ 年03月21日. 大帝国東乎瑠と戦ったヴァンは捕らえられてアカファ岩塩鉱で奴隷となっていました。 ある日、狼に似ているがやや小さい山犬が襲ってきて騒ぎになります。 ヴァンは何とか撃退しますが、奴隷も看守もほとんどが噛まれました。 その後から、一人、また一人と倒れていき、やがてヴァンも苦しみ始めます。 意識の中で走馬灯のように過去を遡っていき、死の直前までいきますがギリギリのところで踏みとどまります。 目が覚めると激しい飢えと喉の渇きを覚え、周りを見てみると視界に入る全ての人が死んでいました。 ヴァンは鎖を引きちぎり脱走します。 岩塩鉱の中だけでなく、見回りの兵士や櫓の中の人も全て死んでおり、ヴァンはとりあえず食べ物を探して腹を満たします。 その時、子供の泣き声が聞こえ、辺りを探すと幼い子どもが一人生き残っていました。 十分に休息をとり身支度を整えてから、子供を連れて逃亡し交易都市カザンへ向かうことにします。 途中、足を怪我して動けなくなっている若者と出会います。 若者の逃げてしまった飛鹿を連れ戻すと、若者はトマと名乗りヴァンに共に来て飛鹿の扱いを教えて欲しいと請います。 ヴァンも名乗り、トマの手をガッチリと握りました。.

Posted by 1020. ……. Posted by 0520.

Posted by ブクログ 年02月09日.

鹿の王 4 角川文庫. Posted by ブクログ 年02月09日. ヴァンが守り救うのは、人だけではありません。偶然出会ったオキという民族の トマ を助け、彼が扱いあぐねていた飛鹿をも助けました。そしてヴァンは、トマに飛鹿の育て方を教えるのです。 ヴァンは、かなり高い身体能力を持っています。そのうえ、火馬の民のもとにいる「キンマの犬」に噛まれた際には、その獣を操る能力を手に入れるのです。通常キンマの犬に噛まれた者は病を発病し、高熱にうかされて死んでいくのですが、なぜか彼は高熱が出ても息絶えず、能力を得たのでした。 一方、医術師 ホッサル は「病を治す」ということに、文字通り命を懸けています。オタワル王国出身の彼は、病の奥にある、国同士の抗争や政治的な目論見に気づきます。しかし、彼は政治には興味を示しません。彼の従者 マコウカン や助手 ミラル は、そんな彼のために命を懸けるほどの思いを抱いていました。 この物語は登場人物たちそれぞれのキャラクターと、強い想いがストーリーを進めていきます。紹介した他にもツオル帝国に制圧された火馬の民の族長 オーファン 、鷹狩中にキンマの犬に襲われる イザム などの国にかける想いも強く、読者はその思いに引きずられるように物語を読み進めることになるのです。.

続きを読む んたまにだけど(もちろん評者の好み、偏見だが)書きすぎてしまう。上橋菜穂子は違う。彼女の頭の中には豊かな大きな物語りが脈々と流れているが、それをどう表現するかが他の作家と違う。北方謙三や浅田次郎のプロフェッナリズムとも何か違う気がする。今一番の物語り作家だ。児童文学とかファンタジーとか、そういうジャンルで語られたおかげで、出会えていない人も多いのではないのか。傑作、である。なお比較で挙げた作家たちも評者の大好きな人たちである。. ヴァンはトマと共にカザンにて毛皮を売り、食糧などを買い込みトマの一族が暮らす集落へと行きます。 トマの一族は貧しく、病などで働き手を失い苦しい状況でした。 トナカイは税が高い為飛鹿を飼おうとしていましたが扱いが難しく困っており、飛鹿乗りのヴァンに対する期待は大きなものがありました。 ユナと名付けた幼子はすぐに慣れ、ヴァンも新しい暮らしの中に安らぎを得ることができました。 やがて春が近づき、雌鹿の出産の時がやってきます。 ヴァンはトマとトマの従兄弟3名に飛鹿の育て方や特徴を教えこみます。 最初はヴァンに慣れない従兄弟達でしたが、ユナを介して打ち解けることができ、とても仲良くなります。 あっという間に時間が過ぎていくほど充実した日々を過ごすことができ、ヴァンにとってはこの後何年経っても心に残る一年となりました。 ホッサルとマコウカンはアカファ王が王幡侯を招いて行なわれる御前鷹ノ儀に参加していましたが、突然山犬が襲ってきます。 多くの人が噛まれ、数日後に東乎瑠人のみが病を発症します。 ホッサルは助手のミラル、祭司医の真那と共に治療にあたります。 黒狼熱の治療薬はまだ開発に着手したばかりで、助けることは出来ずに発症した者は王幡侯の長男を含め全て死亡してしまいます。 治療にあたる中で、ホッサルは自分達と祭司医の違いについて気づかされます。 真那は疲れの取れる薬湯の調合を得意とし、死者の家族を慰める事もホッサルより遥かに上手く、ホッサルは自分と祭司医とは根本から役割が異なると認識を改めます。 アカファ王の甥マザイとその息子イザム、王幡侯の次男与多瑠の妻と子にも症状が出はじめます。 リムエッルも駆けつけ、開発中の新薬を使って治療にあたります。 新薬の効き目によりなんとか命をつなぐことができました。.

  • 物語の主人公は2人。 一人は、アカファ岩塩鉱で奴隷として働かされていた ヴァン 。 黒い獣のもたらした謎の病によって岩塩鉱の人間が全滅する惨劇を生き残ったために、ヴァンは病の裏に潜む様々な人々の思惑に巻き込まれていきます。. Posted by ブクログ 年10月17日.
  • 鹿の王 4の作品詳細に戻る. 続きを読む 一巻の終わり方で、より次の巻が気になる。 早速次の巻に進もう。.

4 4. ……. Posted by 0419? WEB 0.

まず冒険小説として面白い。 黒狼熱を乗り越えたことで不思議な感覚を得たヴァンとユナ。 現代的な医学的知見を持ち、黒狼熱の治療法を解明しようと奔走するホッサル。 どちらも物語の中で多くの人々に出会い、彼らの置かれる境遇を知り、時には危険な目にあったり不思議な体験をしたりしていきます。 そして彼らが歩んでいくのは上橋先生が作り出す極上のファンタジー世界なのです。 用語一つをとっても丁寧に作り込まれた世界で、そこに住む人々の息づかいや、木々の生い茂る森の青臭さが脳裏にリアルに想起できるこの感覚が本当にクセになります。 そんな世界で様々な場所を行き来する主人公たちの冒険は、決して派手なアクションではないのに、次に何が起こるのかドキドキして仕方ありませんでした。.

彼は、物語冒頭は逃げた奴隷として追われ、中盤ではキンマの犬に噛まれたにも関わらず生き延びている検体として追われます。そして最終的には、国と国との争いに決着をつける力を持った者として追われることとなるのです。 国や医療、政治や人種といった複雑なものが渦巻くなか、自分の気持ちに正直に、シンプルな決断を下していくヴァン。そんな姿は、読んでいてほれぼれとすらしてしまいます。 キンマの犬によって広がっていった黒狼熱。自然に広まっていったと思われていたそれに、人の手が加えられた可能性が浮上してきます。そして、その人物として疑われることになるヴァン。さまざまなものに巻き込まれた彼の運命は、果たして……。.

この物語は登場人物たちそれぞれのキャラクターと、強い想いがストーリーを進めていきます。紹介した他にもツオル帝国に制圧された火馬の民の族長 オーファン 、鷹狩中にキンマの犬に襲われる イザム などの国にかける想いも強く、読者はその思いに引きずられるように物語を読み進めることになるのです。. 物語は、2人の男が中心となって進んでいきます。 1人は飛鹿(ピユイカ)と呼ばれる、鹿を操り戦うグループを率いていた、ヴァン。彼は戦いに敗れ、地下のアカファ岩塩鉱で働かされています。しかし、ある晩、謎の獣が岩塩鉱を襲撃。獣に噛まれた人々が謎の病を発病して次々と死んでいくなか、なぜか彼だけが生き残るのです。 もう1人は、東乎瑠(ツオル)帝国の医術師ホッサル。岩塩鉱で確認された謎の病の原因究明にかりだされます。 この2人がどう関わっていくのか、また病に関する事実にどう立ち向かっていくのかが見所のストーリーです。 そんな本作は「Production I.

Posted by 0519. Posted by 1230?

『鹿の王』の魅力1:医療×ファンタジーが絶妙!! 両方のよさが光る!

冒頭に、とても印象的なシーンが描かれます。「光る葉っぱ」と呼ばれる生き物について、少年と祖父が対話するシーンです。 卵を産んだ光る葉っぱが一斉に死んでいくのを見て、少年は強くショックを受けます。それに対して、祖父は伝えるのです。これこそが自然の摂理なのだ、と。 まだ物語が始まる前のこの場面が、すでに生きるとはどういうことなのかを読者に問いかけています。この「光る葉っぱ」は、実在の生き物「エリシア・クロロティカ」というウミウシをモデルとしているそうです。 私たち人間から見ると「子供を産んですぐ死ぬ」ということは、とてつもなく過酷な運命のように感じられるでしょう。しかし、それはウミウシたちにとっては当然のことで、自然の摂理なのです。 また、この「光る葉っぱ」が一斉に死ぬのは「病の種を身にひそませているからだ」という祖父の発言は、感染症に関する布石にも感じられるでしょう。 幻想的ながら、考えさせられるところの多い始まりのシーンです。.

まず冒険小説として面白い。 黒狼熱を乗り越えたことで不思議な感覚を得たヴァンとユナ。 現代的な医学的知見を持ち、黒狼熱の治療法を解明しようと奔走するホッサル。 どちらも物語の中で多くの人々に出会い、彼らの置かれる境遇を知り、時には危険な目にあったり不思議な体験をしたりしていきます。 そして彼らが歩んでいくのは上橋先生が作り出す極上のファンタジー世界なのです。 用語一つをとっても丁寧に作り込まれた世界で、そこに住む人々の息づかいや、木々の生い茂る森の青臭さが脳裏にリアルに想起できるこの感覚が本当にクセになります。 そんな世界で様々な場所を行き来する主人公たちの冒険は、決して派手なアクションではないのに、次に何が起こるのかドキドキして仕方ありませんでした。.

彼は、物語冒頭は逃げた奴隷として追われ、中盤ではキンマの犬に噛まれたにも関わらず生き延びている検体として追われます。そして最終的には、国と国との争いに決着をつける力を持った者として追われることとなるのです。 国や医療、政治や人種といった複雑なものが渦巻くなか、自分の気持ちに正直に、シンプルな決断を下していくヴァン。そんな姿は、読んでいてほれぼれとすらしてしまいます。 キンマの犬によって広がっていった黒狼熱。自然に広まっていったと思われていたそれに、人の手が加えられた可能性が浮上してきます。そして、その人物として疑われることになるヴァン。さまざまなものに巻き込まれた彼の運命は、果たして……。.

Posted by 0209. 15 30 Posted by 0328. Posted by 0107. Posted by 1020? BookLive. Posted by 0630.

面白かった。 こんな面白いファンタジーは久しぶり。 すごい相関図になりそうな入り組んだ人間関係を、あまり難しくなさそうに描いてあって読みやすい。. 久々にこのカテゴリの小説を読み始めました。 ふと、恩田陸氏の「上と外」を想起した一冊。続きが楽しみです。. Posted by ブクログ 年01月07日.

Posted by 0421.

知っておきたい:

コメント

  1. 登録漏れです。 感想をパソコンのメモ帳に書いていたのに、登録する前に2の感想を上書きしてしまいました。 なんてことだ! 岩塩鉱が山犬に襲われ、謎の感染症で人々が死に絶える。 元反政府ゲリラの頭で、今は囚われ人として労働していたヴァンと、いたいけな赤子だけを残して。 なぜ、感染しても助かるものと助 続きを読む 犬と謎の病、そしてその裏に潜む真相に立ち向かっていく。 上橋菜穂子さんはファンタジーの世界観のみならず、その中で生きる動物の生き生きとした姿、そして生態を描くのが非常に上手い。本作でも飛鹿や火馬など、人間と共に暮らす生き物たちが登場する。それらの生き物と人間たちが触れ合う様子は、読んでいてとても微笑ましい。 ホッサル、及びその祖父のリムエッルといった旧オタワル領の医術士は、(こちらの世界で言えば)非常に科学的に医学を捉えており、薬学や医学に関しても他の人々より優れた技術を持つ。しかし、オタワルを含むアカファの領主である東乎瑠の医術士は、(またもこちらの世界で言えば)前時代的な、多少宗教的な側面を持ち、オタワルの医術は邪道扱いを受けている。 それぞれ価値観は異なるものの、それぞれに良い面がある。科学的な治療は患者を間違わずに救えるし、東乎瑠の医療も遺族の精神面には間違いなく良い。単純にどちらかを腐すのではなく、上手く書き分けられていて見事と思った。.
  2. そんな壮大な物語を駆け抜けたヴァン。 ホッサルも主人公ですが、私にとってこの物語の主人公はヴァンでした。 家族をなくして虚無の中にいたヴァンが、ユナと出会い、トマたちと出会い、もう一度「家族」を取り戻す物語でもあるのだと受け取ったからです。.
  3. そして、全ての要素が人々を蝕む社会構造を描き出していく 。 ヴァンたちやホッサルの行動によって明らかになっていくアカファ王国と東乎瑠帝国の関係が生み出した社会問題の深い闇。 同時に、それまで医学的に語られていた要素がそのまま社会構造にも同じ事が言えるのだということに気づかされたときは鳥肌がたちました。 上手く言葉が思いつかなくてもどかしいのですが、アカファ王国と東乎瑠帝国の関係や土着の氏族と移住民の関係といった、一連の事件の根底にある社会問題を医学的な比喩で表現していこうとする構造の物語なのだと感動したのです。 一方では貧しい土地に美味しい食べ物を持ち込んでくれた移民の妻に感謝するオゥマたちがいて、もう一方では火馬の民が移住民との軋轢の果てにテロを起こす。 アカファと東乎瑠の関係も、一方的な支配隷属というわけでは決してなくて、隣国からの侵略阻止などのメリットはちゃんとある。 仲良くすることもあれば戦うこともあるという社会構造は、良いことも悪いこともする体内の多くの生物の関係と似ていて、それはそのまま人間と自然の関係にも言えるし世界全体の構造にも言えるのでしょうね。 なんだか壮大すぎてクラクラしてしまいます。目眩がするような読後感ですが、それがすごく心地が良かったです。.

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